SEAnews 1997-04-04 ArtNo.9990

【シンガポール】僅か3カ月前に市場にデビューしたばかりの地場ハイテク企業イノメディアはこのほど閉幕したＣｅＢＩＴ97見本市を通じて日本、米国、オーストラリア市場への切符を手に入れ、目下欧州市場のディストリビュータを物色している。
イノメディアのン・カイワ社長兼ＣＥＯは今年の目標売上げ2000万Ｓドルの達成と黒字転換に自信を表明した。ＣｅＢＩＴシンガポール・パビリオンでデビューを飾ったのは、モデム／プリンター／ＰＣ(ﾊﾟｿｺﾝ)へのワイヤレスのアクセスとファイル・シェアリングを実現にする“インフォウェイブ”、通常の電話回線を通じたインターネット国際電話を可能にする中小企業向け“インフォゲート”、そのホームユーザー・バージョン“インフォトーク”、そして高速ＩＳＤＮテクノロジーを応用した“インフォ・ブレイザー・モデム”。
ン氏によると展示会場における反応は、量的だけでなく、質的にも良好で、欧州市場のディストリビューターに関しては、多くの候補者の中から今後発表を予定する新製品の市場開拓も配慮してじっくり選択できる。
日本の電話会社は目下ＩＳＤＮサービスの売り込みに鎬を削っており、普及率も高いことから、インフォ・ブレイザー・モデムに対する好需要が見込める。こうした事情はドイツ、英国、フランスを含む欧州市場でも同様だ。
イノメディアはシンガポール、カリフォルニア、台湾にオフィスを設けるとともに、製造業務を下請けに出す計画だ。ＣｅＢＩＴのイノメディア・ブースには、ン氏とともにクリエイティブ・テクノロジーを創設したシム・ウォンフー会長も訪れ、提携の可能性が協議されたと言う。(BT:4/3)