1997-03-25 ArtNo.9882
◆<印度>自動車業界、セールスの成長鈍化で競争過熱
【Mumbai】インドの自動車産業はセールスの成長を上回る速度で、設備能力の拡張が図られており、主要製造会社の在庫レベルが上昇している。
全カテゴリーを平均した自動車生産の成長率は18%に達するが、セールスの成長は14%にとどまっている。取り分け軽商用車(LCV)及び中型乗用車メーカーの在庫が、1997年1月末にはかなりのレベルに達したもようだ。LCV部門のセールスの鈍化が最も顕著で、大部分の日系合弁会社が売上げの下降を経験している。これ以前には自動車業界の景気後退は大型トラック部門を直撃するものと予想されたが、同部門は規模の経済性を梃子に低マージンに耐えており、かえってLCV部門に深刻な影響が生じている。特に中小業者は銀行から融資の延長を拒まれ、財政的にも困難に直面している。
既に中・小型車部門では値下げ競争が加熱しているが、主要メーカーが設備能力の拡張を続けていることから、競争は今後一層白熱化する見通しだ。(ET:3/24)
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