1997-03-25 ArtNo.9872
◆<星>課税率も財政支出もマクロ的見地から決定:蔵相
【シンガポール】シンガポールのように高度に開放された貿易立国においては、財政政策の効果はそれほど期待できず、政府は常にマクロ経済の上から課税政策や財政政策を立案している。
リチャード・フー蔵相によれば、シンガポールにおいては、輸入拡大により相殺されるため、財政政策は国内生産にそれほど大きな刺激効果を及ぼさない。
シンガポールの徴税率は世界的にも最も低いレベルに維持されているが、これはシンガポールの国際競争力を維持する上で極めて重要である。また財政支出も国内総生産(GDP)の20%以下にとどめられ、投資収益や経済効果の高い領域に集中されている。とは言えシンガポール社会が高齢化するのに伴い、ハイ効率を維持することは益々困難になり、20年、30年後には財政赤字を生じる可能性もある。このため経済が堅調な間に国家準備金をできるだけ拡大する必要が有ると言う。(LZ:3/23)
|