1997-03-21 ArtNo.9823
◆<星>移動電話ライセンスを追加発行、年内に入札募集
【シンガポール】シンガポール政府は、第2セル式電話会社M1の営業開始が3週間後に迫った19日、新たに最大2社に移動電話ライセンスを発行すると発表、関係者を驚かせた。
マー・ボータン運輸通信相がこの日催されたIC&Cビジネス・サミットの席上語ったところによると、新ライセンスは2000年4月1日に発効する。政府は1995年にM1に第2移動電話ライセンスを発行した際、2000年以降に改めて新ライセンスを発行する権利を留保すると表明しており、今回の措置は決して突然決定した訳ではない。国際水準の通信インフラと通信サービスを維持するためには、一層の市場開放が必要と言う。
一方、電信局(TAS)によると、新ライセンスの入札は今年11月に募集され、入札希望者には3ヶ月の準備期間が提供される。同局は入札者の質や経営計画の内容を見た上で、ライセンスの発行数を決める。
基本通信サービス入札同様、ライセンス・フィーは固定され、入札は設備やサービスの内容により争われる。最初に支払われる1回限りのライセンス・フィーは100万Sドル、その後毎年納入が求められるライセンス料の最低額は初年度が50万Sドル、2年目が150万Sドル、3年目が250万Sドルとなる。
基本通信ライセンスの入札者も同時に移動電話ライセンスに入札できる。基本通信と移動電話の入札を同時に行うことにより、双方のライセンスを獲得した者は、総合的な通信ネットワークを構築できる。政府はその後は最早セル式電話ライセンスもページング・ライセンスも発行しないと言う。
アナリストは人口650万人の香港にセル式電話会社8社が存在することや市場の成長の潜在性を考えれば、シンガポールでも4社の生存は可能と評している。(ST,BT,LZ:3/20)
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