1997-03-20 ArtNo.9820
◆<泰>海綿鉄プロジェクト、ガス供給交渉の不首尾で後退
【バンコク】タイ鉄鋼産業が待望する国内における海綿鉄製造計画は、タイ石油公団(PTT)が天然ガス供給価格の引き下げに応じぬことから、後退を余儀なくされたようだ。
タイ・ユニオン・スチール(40%出資)との合弁で75億バーツを投じ、年間140万トンの海綿鉄プラントの建設を計画するインドの鉄鋼会社Ispat Industries(60%出資)は、低コストな天然ガスの供給が得られるか否かが同プロジェクトの鍵としており、コーン・ダバランシ副首相兼工業相がPTTの説得を買って出ていた。しかし同相は、先週の会議で結局PTTを説得することができず、PTTは100万BTU当たり2.7米ドル以下では供給できないとの立場を変えていない。仮に海綿鉄プロジェクトが実行されれば、年産150万トンのナコーン・タイ・ストリップ・ミル、年産75万トンのユニオン・アイアン・スチールのプロジェクト、年産150万トンのサハウィリヤ・スチールのプロジェクトも日の目を見る見通しと言う。(BD:3/19)
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