1997-03-20 ArtNo.9818
◆<馬>政府、リー上級相の謝罪受け入れを閣議決定
【クアラルンプル】マレーシア政府は18日の定例閣議でシンガポールのリー・クアンユー上級相の謝罪を受け容れる方針を決めたが、この日発表された政府声明は、両国の良好な過去の関係が回復されるには時間を要するだろうと付言している。
アブドラ・バダウィ外相は、この日午後4時に関係声明を発表したが、記者の如何なる質問にもコメントを拒んだ。声明の全文は以下の通り。 マレーシア政府は、リー・クアンユー上級相が3月17日の署名入りの声明において、再度謝罪を表明、同時に法廷宣誓書中の問題の字句の削除を法廷に申請するよう弁護士に指示したことを確認した。
マレーシア政府はリー・クアンユー上級相の謝罪を受け容れるととともに、法廷宣誓の問題の字句削除を決めたリー上級相の姿勢を積極的に評価する。しかしながら今回の事件はマレーシア国民各階層の感情を深く傷つけたことから、両国の関係が旧に復するには、なお時間を要する。
一方、シンガポールのジャヤクマール外相は、同日発表の声明において、「両国関係の復旧に時間を要するとのマレーシア政府の声明は意外」とするとともに、「リー上級相の法廷宣誓の内容は同相の個人的見解を表明したもので、閣僚の身分で発表したものでもなければ、シンガポール政府を代表したものでもない。シンガポール政府は終始マレーシアとの関係を重視しており、マレーシア政府と共同で両国関係を強化することを望んでいる」と強調した。(ST,BT,LZ:3/20)
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