1997-03-17 ArtNo.9770
◆<星・馬>消極的問題は忘れ、実質的協力強化を:ゴー首相
【シンガポール】ゴー・チョクトン首相は15日、リー・クアンユー上級相の隣国ジョホール州の治安に関わる発言の波紋に初めて触れ、「両国間の複数の協力事業を促進することを通じて、マイナス要因を克服すべきだ」との考えを示した。
それによると協力事業には電化鉄道プロジェクト、マレーシアのシンガポールに対する水供給、情報技術事業が含まれる。
リー上級相は既に謝罪したため、同相としてはこれ以上同問題を論じることを欲しない。またマレーシア側の不愉快な感情は理解するが、リー上級相が謝罪した今、今度はマレーシア側がその態度を明らかにする番である。
法廷宣誓書の問題の発言部分を削除すべきだとの、マレーシアの一部政界指導者の要求に関しては、リー上級相自身の決定に委ねる。しかしリー上級相は個人的観察に基づく発言を取り消すことはないものと見られると言う。
一方、マレーシアのアブドラ・バダウィ外相は14日、リー上級相の謝罪文がクアラルンプル駐在シンガポール高等弁務官代行からマレーシア外務省に提出されたことを確認するとともに、マレーシア政府は今週水曜の定例閣議で同問題を協議すると語った。(ST,LZ:3/15,16)
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