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	1997-03-17 ArtNo.9767 
	◆<星>IPC、アジア法人市場に照準合わせPCビジネス再編 
	【ハノーバー】シンガポールのIPCコーポレーションは、中核とするPC(パソコン)ビジネスをアジア法人市場に照準を合わせて再編するとともに、ドイツ拠点の子会社Hagenuk Telecom GmbHを通じた電気通信市場の開拓に力を入れ、業績の改善を図る。 
  CeBITショーに出展するためハノーバーに滞在中のパトリック・ギャム会長によると、PCビジネスはニッチ・マーケットの開拓に全力を集中、他の領域は縮小し、組織の贅肉を落とす。言い換えればIPC及びオースチン・ブランドのアジア法人市場への売り込みを重点的に展開、その余力でOEM(相手先商標製造業者)ビジネスとサード・パーティー・ハードウェアの流通も手がける。法人市場開拓に際しては総合的なソルーションの提供を武器とする。米国市場は最早IPCの視野になく、かつて同社が強力な足場を築いていた欧州市場も上記戦略に基づき再編される。消費者用PCビジネスは依然利益を上げているが、マージンが薄いことから、積極的宣伝は行わ行わず、ハイエンド市場の開拓に力を入れる。 
  今後の主要な収益源は明らかにテレコム事業で、同社の21世紀の主要な作戦の場となる。PCビジネスの今後の調整の如何もテレコム市場への進出の度合いにかかっている。とは言えHagenukの主要ビジネスは依然として欧州を拠点としており、アジアに拠点を移すことはできない。 
  ギャム氏は「IPCの企業ベースの業績は依然として採算ラインにあり、1997年度業績は96年のそれから改善する。しかもかなり大幅な改善が見込める」と強調した。(BT:3/15) 
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