1997-03-17 ArtNo.9764
◆<星>エクソン、US$20億石化コンプレックス計画発表
【シンガポール】エクソン・ケミカルは14日、シンガポールにおける20億米ドルの石油化学プロジェクトを実行すると発表した。
シンガポール第3の石油化学コンプレックスは目下埋め立て造成中のジュロン島に設けられ、2000年の稼働が目指される。新石化コンプレックスはアイル・チャワン島のエッソ・シンガポール製油所から原料供給を受ける。エクソン・ケミカルは新石化コンプレックスの建設地として他の地区も検討したが、容易に原料が得られるシンガポールが選ばれたようだ。
新会社シンガポール・ケミカル・コンプレックスのWarwick Bisleyマネージング・ディレクターがこの日発表したところによれば、スチーム・クラッカーが増設され、年間80万トンのエチレン、40万トンのプロピレン、20万トンのC4が製造される。建設工事は千代田化工とM.W.Kelloggが引き受けた。
エクソンは同コンプレックスに別に3つのプラントを設ける。内2つはエチレンとプロピレンを原料としたポリエチレンとポリプロピレンの製造施設で、これらの製品はプラスチック製造の基礎材料とされる。第3のプラントでは、床の表面処理、ケーブルの絶縁、医療機器等に用られる可塑剤オキソ・アルコールが製造される。観測筋はエクソンの新石化コンプレックスは少なくとも5億米ドルの下流部門投資を誘引するものと見ている。経済開発局(EDB)のフィリップ・ヨー会長は記者会見の席上、モービルにシンガポールに第4石化コンプレックスを設けるよう働きかけるとするとともに、需要は急増しており、第4コンプレックスを設ける十分なゆとりがあると指摘した。(ST,BT,LZ:3/15)
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