SEAnews 1997-03-15 ArtNo.9752

【シンガポール】電子契約製造会社トランステック・エレクトロニクスPte Ltdは8月に1800万Ｓドルを公募調達、設備拡張計画に充当するとともに、シンガポール証取(SES)上場を図る。
インターナショナル・ビジネス・パーク(ｼﾞｭﾛﾝ･ｲｰｽﾄ)に1400万Ｓドルを投じて設けられた新本部ビルで13日催された開所式とビジネス本部(BHQ)ステータス受領式の席上、カキモト・イサオ会長及びアラン・タン重役(MD)が語ったところによると、公募幹事はＤＢＳバンクが務め、4月末にＳＥＳに正式申請する。
新本部ビルでは、経営戦略立案、財務、資材調達、販売、ロジスティクス、製造、研究開発(R&D)等の業務が手がけられる。設備費も含めた新本部の開設コストは3000万～4000万Ｓドルにのぼる。昨年以来手がけられているＲ＆Ｄ業務は徐々に拡張される。
日系のデザイン／Ｒ＆Ｄ企業8社と地元の対等出資で設立されたトランステックはＣＡＤ、カラー・プリンター、検査設備、デジタル・ビデオ・レコーディング・システムの開発を手がけている。オリジナル・デザイン・マニュファクチュアリング(ODM)を指向する同社は、他社と合弁で多くのＲ＆Ｄプロジェクトを手がけており、今年はＯＤＭ及び独自製品の売上が営業額の40％を占める見通しだ。今後インクジェット・ヘッドやオフィス自動化製品をシンガポールで製造する計画だ。
しかし製造業務の大部分は40％出資するＴｒｕ－Ｔｅｃｈホールディングズ(M)Bhdにより、マレーシアで手がけられる。クアラルンプル証取(KLSE)二部上場のＴｒｕ－Ｔｅｃｈはマレーシアに6工場を有し、今年第3四半期には800万Ｍドルを投じたクアンタン工場の第2次拡張工事がスタートする。同社の昨年12月期年商は6億2000万Ｍドル、純益は10.9％増の1100万Ｍドルを記録した。
トランステックの昨年のグループ営業額は2億9500万Ｓドルと、195％増加したが、これは全製造業務の資材調達を自ら手がけるようになったためと言う。(ST,BT:3/14)