1997-03-14 ArtNo.9739
◆<星>リー上級相、J州論評巡りマレーシアに謝罪
【シンガポール】リー・クアンユー上級相は13日、前野党工人党(WP)国会議員候補タン・リャンホン氏との名誉毀損訴訟の過程で同相が行った法廷宣誓の内容を巡りマレーシア政府とマレーシア国民に謝罪した。
リー氏は1月27日に高裁に提出した問題の宣誓書の中で、「銃撃事件や強盗事件が頻発するジョホール州は、シンガポールで身の安全に不安を感じた者が逃避する場所ではない」とコメントしていた。
リー上級相の報道官がこの日夕刻発表した声明によれば、問題の宣誓書は元々非公開審理を前提に用意されたものだったが、被告側が公開審理を要求、裁判官がこれを認めたことから、その内容が紙上に掲載された。こうしたことは同宣誓書を提出する時点では予想しなかたことで、公開されることが分かっていたら、宣誓書を公判廷に提出しなかったはずである。同宣誓書の意図は被告が身の安全を保つためにシンガポールを脱出したとする主張を論破することに有り、マレーシアを傷つける意図はなかったと言う。
リー氏は、「1990年に首相のポストを退いて以来、ジョホール州には赴いておらず、(法廷宣誓書のジョホール州に関わる論評は)新聞報道から得られた見解である」と述べ、こうした見解が紙上に掲載されたのは「極めて不幸なこと」としている。同声明はクアラルンプル駐在のシンガポール高等弁務官代理を通じてマレーシア外務省に届けられたと言う。(ST,BT,LZ:3/14)
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