1997-03-14 ArtNo.9735
◆<星>1月の製造業成長率マイナス7.2%
【シンガポール】シンガポールの1月の製造業生産は、電子部門の10.9%の落ち込み等で、昨年同月比7.2%のマイナス成長を記録した。
経済開発局(EDB)が12日発表したところによれば、電子部門に限らず、同期には化学-0.9%(石油製品-3.6%/塗料・薬品・その他の化学品+0.1%/工業用化学品・ガス+2.9%)、電機を除く機械-3.4%、運輸機器-7.3%、金属加工品-7.4%、電器-4.4%、プラスチック-21.5%と軒並みマイナス成長を記録、取り分け輸出指向性の高い業種の落ち込みが深刻だった。しかし印刷・出版だけは辛うじて1.6%のプラス成長を達成した。
電子部門ではディスク・ドライブ(HDD)と通信機器がマイナス成長を免れたのみで、海外需要の低迷で、PC(パソコン)、コンピューター周辺機器、半導体、消費用電子製品の生産額がいずれも落ち込みを見た。また電子部門の不振は金属加工部門とプラスチック製品部門に一層深刻な打撃を与えた。前月(昨年12月)にはスター・パフォーマンスを示した石油精製部門もマージン下降から生産削減を強いられた。
国内総生産(GDP)の25%を占める製造業のこうした不振は、今年第1四半期の経済成長にも大きな影響を及ぼしそうだ。
ドイチェ・モルガン・グレンフェル・アジアのアナリストは「電子業の二桁のマイナス成長は予想された以上に深刻」と述べ、「下半期に電子業が回復するとの見通しは多少楽観的嫌いがあり、不振は更に長引く可能性もある」としている。(ST,BT,LZ:3/13)
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