1997-03-11 ArtNo.9692
◆<星>IPSを介せずインターネット/TV番組にアクセス
【シンガポール】シンガポールのPC(パソコン)ユーザーは間もなく、インターネット・サービス・プロバイダー(ISP)や電話回線の助けを必要とせず、またダイアルアップ・モデムを用いるよりも迅速にTV番組やインターネット・ウェブサイト、データ、ソフトウェア、マルチメディア放送にアクセスできるようになる。
地元企業メディア・マネージャーは目下シンガポールでインターネット放送の試運転を実施しており、6ヶ月後には商業放送を開始する。メディア・マネージャーのAdrian Rietberg重役(MD)によると、カナダ企業Norpak社が開発したインターネット放送技術VBinetによりインターネット・データをTV信号を通じて直接PCに転送できるようになる。Norpak PCカードを装備したPCのユーザーはTVアンテナもしくはケーブルTVに接続することにより、通常のブラウザー・ソフトでVBinetが放送するTVプログラム、オンライン・ニュース、証券情報、ウェブページ等にアクセス、ビデオ・インヘンスメントやソフトウェアのアップグレードもできる。
メディア・マネージャーは目下、TV会社やインターネット・コンテント・プロバイダーと放送材料に関して協議している。多くのシンガポール企業により開発されたCD-ROM上のマルチメディア・コンテントも放送可能だ。
一部のチャンネルは無料だが、他のチャンネルはメディア・マネージャーもしくはサード・パーティーとの契約制が採られ、メディア・マネージャーは広告、スポンサー、コンテント・プロバイダーからの料金を主要な収入源とする。
Norpak PCカードの値段は数百ドル。転送速度は115Kbps(キロビット毎秒)と、33.6Kbpsの通常のダイヤル・アップ・モデムを上回る。またワイヤレスなことから、どれほどのユーザーが利用しても、転送速度が下降する恐れはない。
地元ISPの1社シングネットの幹部は「インターネット放送によりISPが淘汰されるとは思わない。VBinetのユーザーは、放送されないウェブサイトにアクセスすることはできず、Eメールも使用できない」と指摘した。(BT:3/10)
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