1995-03-23 ArtNo.968
◆<星>ン・テンフォン氏、YHS支配権益取得に本腰
【シンガポール】シンガポールの不動産王の異名をとるン・テンフォン氏が支配する上場会社オーチャード・パレード・ホールディングズ(OPH)は21日、食品飲料会社ヨーヒャップセン(YHS)の最大51%までのシェア買収の意思を表明、いよいよ本腰を入れてYHSの支配権益取得に乗り出した。
ン・テンフォン氏はこれ以前には公開買付を義務づけられた25%以上のYHS株を取得する考えはないと語っていたが、オーチャード・パレードを初めとするン氏傘下企業のYHS持ち株が同ラインを越えた場合、ン氏はYHSの他の株主に対して公開買付を提案することになる。OPHは、4月6日に開かれるYHS臨時株主総会でその提案に対する賛否を問う。同臨時総会は1月に提案された株式分割案の議決のために開かれるものだが、OPHの株式追加購入も議題に加えられることになった。3月14日の時点で、オーチャード・パレード、シノ・ランド、ファーイースト・オーガニゼーションなどン・テンフォン氏傘下の複数の企業は合計21.18%のYHS株を掌握(オーチャード・パレードは8.86%)、目下のところYHS支配権争奪競争の先頭に立っているが、マレーシア・ホンリョン・グループを率いるクェック・レンチャン氏がすでに14.6%のYHS株を集めており、YHSに対するン・テンフォン氏の支配権は必ずしも安泰ではない。クェック氏が支配するシンガポールの上場会社ファースト・キャピタル・コーポレーションは最近、2月27~3月15日にかけて9.1%のYHS株を追加取得したと発表している。この他、シンガポール政府の投資機関タマセク・ホールディングズも傘下のCamerlin Pte Ltdを通じて今月15日に7.9%のYHS株を買い足しており、同社の持ち株も14.93%に達している。(ST,BT,LZ:3/22)
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