1997-03-10 ArtNo.9678
◆<星>シングテル、インドのセル式電話事業から撤退
【シンガポール】シンガポール・テレコム(シングテル)はインドにおけるセル式電話合弁事業から撤退する方針を決めた。
リー・シエンヤン社長が7日語ったところによると、シングテルは現地のHCL Ltd及びヒンドゥジャ・グループと合弁でタミール・ナドゥ州におけるセル式移動電話ライセンス2件の入札に参加した。その結果USウェストBPLが83億6000万ルピアでトップ、シングテル・チームは54億1000万ルピアの2位となり、両チームにライセンスが発行されることになった。
しかしインドの入札規則では、こうした場合、2番札を入れた者も1番札を入れた者と同額を支払わねばならず、シングテル・チームはその価格を50%引き上げねばならない。シングテルは検討の結果、採算に合わないと判断、撤退を決めた。しかし現地パートナー2社は計画を続行する方針で、新たな投資パートナーを物色している。シングテルはこのため48%のシェアを売却する計画だが、コストを回収するにとどめ、プレミアムはつけないと言う。
シングテルはこれ以前には台湾におけるページング・ライセンス、香港におけるPCNセル式電話ライセンスの取得に失敗しており、同社のアジア市場進出計画はこれで3度目の挫折を見たことになる。しかし同社は急成長するアジア大平洋市場への進出計画を弛める考えはないと言う。(ST、BT:3・8)
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