1997-03-04 ArtNo.9601
◆<星>エレック&エレテク、ハイマージン製品に集中
【シンガポール】シンガポール証取(SES)上場のプリント基板(PCB)メーカー、エレック&エレテク(E&E)はハイマージン製品と成長市場に照準を合わせ、向こう2~3年も15-20%の増益率を維持する計画だ。
新任のCanice Chung重役(CEO)によると、中国における生産規模を拡大し、欧州/米国/アジアの需要に応じるとともに、ハイ・マージンの多層PCBの製造に集中する。両面/多層PCBの世界需要は1996-99年の間に年率8%の成長を遂げ、208億米ドルに達する見通しだ。
昨年世界需要の1%を僅かに上回る3億米ドルの売上を達成したE&Eは、同業界のトップ5入りを目指している。1995年の統計ではトップ5はCMKジャパン(US$11.2億)、日立化成(US$5.2億)、ニッポン・メクトロン(US$4億)、イビデン(US$3.34億)、三菱ガス化学(US$3.2億)と日本勢で占められているが、E&Eは2億1000万米ドルで12位につけた。
1996年のE&E営業額の63%はアジア売上で占められ、欧州と米国の比率は23%と11%だった。向こう数年間には欧州と米国のシェアが各30%と15%に拡大する見通しだ。これら両市場は過去数年二桁成長を遂げており、同社が長期にわたって開拓してきたアジア市場の成長率はこれを下回っている。
E&EのPCBビジネスは目下4層製品が40%、2層が10%、8層以上が50%と、ハイマージンの多層PCBが重点生産されているが、向こう2年間もこうした比率が維持される。
また製品の53%(625万平方フィート)は中国で、26%(300万平方フィート)はタイで、21%(250万平方フィート)は香港で製造されている。これまで同社はPCB材料(プレッグ/ラミネート等)を社内用に製造してきたが、今後は他のPCBメーカーにも供給、専門チームを設けてこの種のマテリアル・ビジネスを拡大する。この他顧客のためのプロット・タイム製造ビジネスの拡張も計画していると言う(ST,BT:3/3)
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