1997-02-27 ArtNo.9540
◆<星>S.パワー、電力網通じマルチメディア・サービス提供
【シンガポール】シンガポール・パワー(SP)は既存の地下電力供給網を通じて、基本的電気通信サービスの他、フル・レーンジのマルチメディア・サービスを直ちに提供できる。
シンガポール・テクノロジーズ・テレメディア及び外国テレコム企業とコンソーシアムを組み、シンガポールの第2基本電気通信サービス・ライセンスの獲得を目指すSPのブイ・タックハップ社長兼CEOが25日、ST紙に語ったところによれば、これらのサービスにはビデオ・オン・デマンドやその他のインターラクティブ・インフォメーション・サービスが含まれ、これにより同社はその資産を有効に活用できる。
ブイ氏によれば、電気通信需要は引き続き二桁成長が見込めるのに対して、電力需要は約7%の成長にとどまっている。SP社は電力供給の独占権を喪失する中で、1)既存の90億Sドルの資産の有効利用、2)海外事業の展開、3)国内における経営多角化の3戦略を通じてその収益基盤の改善を目指す方針だ。
最大子会社のパワー・グリッドは7000カ所の変電所、国内全世帯/全オフィスにリンクされた電力網を有し、その資産はSP社資産全体の半ば以上を占める。これらの資産を通じたフル・レーンジの電気通信/マルチメディア・サービスは付加価値を生じ、投資収益を拡大するはずである。
またこの種のベンチャーはシンガポールの国境を超えて拡大され得る。パートナーのSTテレメディアはベルサウス・ニュージーランドの35%権益やアジア衛星移動電話事業の権益等を保持し、目下中国における全国ページング網の構築を計画していると言う。(ST:2/26)
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