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1997-02-26 ArtNo.9525
◆<星>3施策講じ化学工業の成長促進:通産相
【シンガポール】ドイツの総合化学企業BASFのVolker Trautz重役(アジア担当ED)は24日当地で催されたアジア大平洋地域化学会議の席上、現在計画中のプロジェクトが全て実行されれば、2000年にはアジアの需要は設備能力の80%しか満たせず、多くの化学製品の深刻な供給過剰が生じると警鐘した。
しかしシンガポールのリー・ヨクスアン通産相は、世界的な石油精製施設の基礎の上に、他のアジア諸国に先駆けて石油化学工業を興したシンガポールは依然として競争力を備えており、政府は今後3施策を講じて化学産業の一層の拡張を図ると語った。
それによると先ず電子産業やエンジニアリング産業との密接な連携を基礎とした産業クラスターを構築、総合的な競争力の強化を図る。第2に世界水準のインフラを整備し、関係企業のスムーズで効率的な操業を支援する。第3に業界の技術能力強化プログラムを実行し、化学産業の成長を支援する。例えば企業の新製品、新プロセス、新方式の開発を奨励するプログラムを実施する。経済開発局(EDB)はこうした目標を実現するため、昨年5億Sドルの革新開発スキーム(IDS)を導入している。既に60年代に石油精製の基礎を確立したシンガポールはそれ自身で原油を生産している訳ではないが、競争力ある価格で化学原料を供給できるため、世界の石油化学業界が供給過剰に直面しても、シンガポールの石油化学産業は生き残ることができると言う。(ST,BT,LZ:2/25)
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