1997-02-17 ArtNo.9406
◆<星>今年のHDD産業成長率21.3-26.3%
【シンガポール】昨年世界のディスク・ドライブ(HDD)産業は過剰在庫問題でスロー・スタートを切ったが、最終的には18-23%の健全な成長を遂げた。今年はインテルのMMXマルチメディア・チップやマイクロソフトのウィンドウズ97の登場でPC(パソコン)販売の20%の成長が見込まれ、加えて企業のアップ・グレード需要も期待できることから、アナリストは一層の好成長を予想している。
市場調査会社データクエストとトレンドフォーカスは、いずれも今年の成長率が昨年を上回ると予想している。特にデータクエストは今年はユニット・ベースで26.3%の成長を予想、トレンドフォーカスは24%の伸びを見込んでいる。両社はいずれも昨年の成長率が18%に達したと見ている。
これに対してもう1社の調査会社IDCは昨年の22.7%を僅かに下回る21.3%の成長を予想している。とは言えIDCは昨年のユニット出荷台数を1億930万ユニットと予想、これはデータクエストの1億620万ユニットやトレンドフォーカスの1億610万ユニットの予想値を上回っている。
昨年、世界のHDD生産の42%のシェアを占め、記憶装置産業の29%の成長を実現したシンガポールにとってこうした見通しは朗報と言える。
昨年シーゲート・テクノロジーはクアンタムを追い越し、HDD市場シェアでトップに立ったが、市場シェアの最大の伸びを見たのは、第3位のウェスタン・デジタルだった。同社は他のトップ5社の市場を切り崩し、そのシェアを13%から18%に拡大した。4位はIBM、5位はマクスターが占めた。(BT:2/15)
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