1997-02-15 ArtNo.9400
◆<馬>地元企業に特別奨励措置を:マルチメディア協会
【クアラルンプル】地元企業がマルチメディア・スーパー・コリドー(MSC)プロジェクトから取り残されぬためには、特別奨励措置と政府の支援が必要である。
マレーシア・インターラクティブ・マルチメディア協会(IMAM)のジェラルドK.リム事務局長によれば、地元企業は特に資本と訓練を必要としている。マルチメディア・プロジェクトには多額の資金を必要とするが、地元企業はこうした資金を調達する手だてがない。政府はシード資金を提供するとしているが、こうした資金を利用する手続きはまだ明らかにされていない。
また限られた資源を正しい方向に投入するためにはマネージメントや技術面の訓練も必要とされる。MSC法の下に、外国の技術や経験を自由に輸入することが認められたため、地元への技術移転が遅れる可能性もあると言う。
一方、MSC事業の調整役を務めるマルチメディア・デベロプメント・コープ(MDC)のオスマン・ヨープ会長によると、現状では地元マルチメディア産業にとってオプションはそれほど多くない。マルチメディア産業が必要とするインフラの提供を目指すMSCプロジェクトは未だ緒についたばかりのため、地元や外国企業は当面クアラルンプル・シティー・センター(KLCC)やマレーシアン・テクノロジー・パーク(MTP)を利用する他ないと言う。
しかし、MTPを最近訪れた地元企業幹部は「インターネットへのアクセス、電力供給、空調施設だけでは不十分」と不満を訴えた。それによるとこの程度の設備なら自宅の方がましで、賃貸料も安い。エキスパート・システムやマルチメディア・プログラムの開発を手がける同社は高解像度のスキャナーや音声/画像のデジタイザーを必要とするが、MTPスポークスマンはこうした施設が利用できるのは2年先になると答えたと言う。(STAR:2/14)
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