SEAnews 1997-02-13 ArtNo.9363

【シンガポール】ソフト技術の訓練不足と低い昇給率が情報技術(IT)スタッフの離職を促す2大要因になっている。
データ・プロセッシング・マネージメント・アソーシエーション(DPMA)とナンヤン・ビジネス・スクール・インフォメーション・マネージメント・リサーチ・センター(IMARC)が公共民間部門のシステム・アナリスト及びアプリケーション・プログラマーに対して行った技術調査によれば、テクニカル・マンパワーの不足に伴う既存ＩＴスタッフに対する重圧が、転職を加速すると言う悪循環が生じている。ＡＰＭＡのアレックス・ショー理事長によると、企業はＩＴスタッフに再訓練を受けるよう奨励しているが、負担が嵩む上、適当な訓練機関が存在しないことから、ＩＴスタッフは積極的に訓練に参加していない。ＩＴスタッフ1人当たりの年間訓練時間は34～80時間で、テクニカル・スキルに重点が置かれている。
一方、公共民間部門のＩＴ関連16職種の2453人を対象に実施した給与調査によれば、ＩＴスタッフの給与は78.1％が基本給、10.8％が可変ボーナス、10.1％が定額ボーナス、1％が手当で占められている。トップ・エンドのアプリケーション・デベロプメント・マネージャーの年報は10万9290Ｓドルで、以下プロジェクト・マネージャー8万282Ｓドル、ネットワーク／テレコム・マネージャー7720Ｓドル、データ・コミュニケーション・スペシャリスト4万7647Ｓドル、システム・アナリスト／コンサルタント4万4649Ｓドル、インフォメーション・スペシャリスト3万270Ｓドル、コンピューター・オペレーター2万7915Ｓドル、アプリケーションズ・プログラマー2万7895Ｓドルと続く。一般に就業したばかりのＩＴスタッフは年間4.95％の昇給が見込めるが、例えば不動産業界や保険業界に転職すれば、より早く収入を増やせると言う。(BT:2/12)