SEAnews 1997-02-06 ArtNo.9323

【クアラルンプル】テクノロジー・リソーシズ・インダストリーズ(TRI)は1999年1月1日にイコール・アクセスが実現すれば、国内固定式電話市場の10～20％のシェア獲得を目指す。
ＴＲＩのワン・アイシャ・ワン・ハミド副社長はロイター通信に対して以上の見通しを語った。現在テレコム・マレーシアBhd(TMB)は350万人の固定式電話顧客を擁するが、イコール・アクセスが実現するなら電話ユーザーはＴＭＢのライバルが提供する国内電話や国際電話サービスを自由に選択できるようになる。これにより移動電話会社8社と固定式電話会社5社が競争することになるが、アナリストらは僅か350万人の市場では各プレーヤーが十分なパイを確保することは困難と見ている。ＴＲＩ傘下の移動電話会社セルコムは昨年1月時点では65万人の顧客と75％の市場シェアを有したが、今年1月には顧客数は87万人に拡大したものの、市場シェアは67％に後退、新規顧客の数も月間2万人から1万4000人に縮小した。これはビナリアン社を初めとするデジタル移動電話会社の攻勢を受けたためと見られる。
ＴＲＩの1995年の営業額は11億Ｍドル、税引き前利益は2億3834万Ｍドル、税引き利益は1億8378万Ｍドルだったが、同社のタジュディン・ラムリ会長はこのほど1996年度の税引き前利益は少なくとも25％増の3億Ｍドルとの見通しを示した。エスティメート・ディレクトリーに掲載されたアナリストらの予想税引き前利益は平均3億2400万Ｍドルだが、一部のアナリストは最近同社の利益見通しを下方修正している。(ST,STAR:2/5)