1997-02-01 ArtNo.9256
◆<星>IPC、韓国子会社の財務破綻でS$4550万損失
【シンガポール】地元PC(パソコン)メーカーのIPCコープは木曜(1/30)、韓国子会社IPCコーポレーション(コーリア)に対するエクスポージャーは、払い込み資本/未収納金/偶発債務を含め4550万Sドルに達すると発表した。
コーリア・ファースト・バンクは水曜、IPCコーリアが5億7000万ウォン(S$91.2万)の約束手形の不渡りを出したと発表した。同行幹部によれば、IPCコーリアの財政状況は昨年末以来危機的状況にあったと言う。IPCコーリアの匿名の幹部も今後期限を迎える手形の不渡りがどれほどの額に達するかは不明だが、相当な額にのぼるのは確かとしている。シンガポールのIPC本社は以上の報道が伝えられた後、シンガポール証取(SES)に取引停止を申請するとともに、上記のステートメントを発表した。仮に4450万Sドルのエクスポージャーが全て抹消されるとすれば、同社の1株当たり純有形資産は33.3セントから28.75セントに、4.55セント下降する。
外国証券アナリストによれば、IPCの業務はPCビジネスに大きく依存しており、その比率は1995年の80%から昨年の60%に縮小したものの、数ヶ月ごとに急落するPC価格により、深刻な打撃を被っているものと見られる。
IPCのパトリック・ギャム会長は昨年8月、韓国は同社のMY.G.NieレーンジPCの最も急成長する市場と語っていた。しかし韓国のPC市場の90%は地元メーカーにより支配されており、IPCは多額の広告費をつぎ込んで、デル、コンパック、ヒューレット・パッカード等の大手PCメーカーと、残りの10%のシェアを争っていたと言う。(ST,BT:1/31)
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