1997-01-25 ArtNo.9163
◆<星・米>オープン・スカイ協議妥結、日本は苦境に?
【シンガポール】シンガポールは、アジアの航空市場、取り分け日本市場の開放を目指す米国と最初にオープン・スカイ協定を結ぶ国となった。(BT紙) 両国代表は21、22の両日ワシントンで会談、関係合意に達したが、米国運輸省はこれを受けて向こう2ヶ月間に、台湾、マレーシア、ブルネイ等と同様の交渉を行う見通しだ。シンガポール側は、調印式をシンガポールで行うよう提案したと言う。
その実オープン・スカイ政策はシンガポールが早くから提唱してきたもので、シンガポール航空(SIA)幹部は過去数年にわたり、オーストラリア、欧州、米国等において遊説を続けてきた。この日、SIAが発表したステートメントによれば、これにより同社は世界の各地から米国の如何なる地点に乗り入れることもでき、運航便数の制限も受けない。また米国から任意の第3国へ飛行することもできる。依然として関係第3国の了解を得る必要があるが、少なくとも米国方面の障碍を心配する必要が無くなると言う。
日本通産省官員は、「元々オープン・スカイを要求したのはシンガポールで、米国はずっと同要求を拒絶してきた。オープン・スカイは都市国家のシンガポールには有利だ」、「米国とシンガポールのオープン・スカイ協定締結は日本に対する一種の圧力と見る向きも有るだろう」等とコメントした。(ST,BT,LZ:1/24)
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