1997-01-24 ArtNo.9151
◆<星>副首相/教育相、タン氏に出廷求める紙上広告掲載
【シンガポール】リー・シエンロン副首相とリー・ヨクスアン教育相は22日、両相が名誉毀損で訴えた元官選議員のタン・リャンホン氏(弁護士)に8日以内にシンガポール高裁に出頭するよう求める紙上広告を掲載した。
タン氏は去る1月1日にクレタ・アイル警察署に両相を含む閣僚11人の選挙キャンペーン中の発言により、身の安全が保てなくなったとして保護を求めたが、両相はこれにより閣僚としての名誉が毀損されたとして高裁に訴えていた。タン氏は警察に提出したレポートの中で、これら11閣僚がマスコミを動員し、同氏が反英語教育、反キリスト教の華人ショービニストで、シンガポールの秩序を乱す過激分子であると繰り返し宣伝したことから、同氏とその家族の安全が保てなくなったと訴えていた。
タン氏が地元紙の電話インタビューに応じ香港とロンドンで語ったところによると、同氏は訴訟費用を準備するためシンガポールおよびマレーシアの不動産売却を弁護士に指示するとともに、英国勅撰弁護士と法廷訴訟の戦略を協議している。こんなことをするのは決してゴー・チョクトン首相が言うように個人的な怨恨をはらすのが目的ではなく、青年時代に独立運動に参加したのと同様、公民としての基本的義務を果たしているだけである。また目前の危険を回避するために一時国外に逃避したが、逃亡生活を送る考えはなく、準備が整い次第帰国する。しかしその際には治安維持法違反で拘禁されるようなことがないよう政府に身の安全の保証を求める。身の安全と公正な裁判が保証されれば、政府の定めた法律に基づき法廷訴訟に臨む用意が有ると言う。(ST,BT,LZ:1/23)
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