1997-01-23 ArtNo.9134
◆<星>昨年の域内直接投資16.3%増加
【シンガポール】昨年のシンガポール企業のインドシナ、ASEAN、中国、インドに対する直接投資承認額は80億6000万Sドルと、一昨年の62億9000万Sドルから16.3%の成長を見た。
経済開発局(EDB)の統計によれば、同成長率は一昨年の76%から顕著に鈍化しているものの、プロジェクトの質は向上している。昨年は地元企業421社が海外直接投資を行ったが、これらの企業の国内における国内固定資産投資や付加価値業務も10%以上の成長を見た。
国別では、フィリピン向け投資が1995年の360万Sドルから昨年初9ヶ月の1860万Sドルに最も大幅な成長を見た。インドネシア、マレーシア、ベトナム、ミャンマー向け投資も顕著な成長を遂げた。しかし、中国投資は横這いで、インド向け投資は下降した。こうした傾向はEDBの支援を得たプロジェクトの件数にも反映されており、インドシナ・プロジェクトは50%増の93件、ASEANプロジェクトは41.3%増の89件にのぼった。対中プロジェクトは166件と最大だが、伸び率は3.8%にとどまり、南アジア・プロジェクトは2.1%減の94件だった。
また昨年はインフラ・プロジェクトが顕著に下降したが、先行するインフラ・プロジェクトの完成に伴い製造業/サービス業投資が拡大するのは自然の成り行きで、また一部の企業は独力でインフラ投資を行う実力を備えるようになっている。目下のところ地元企業の域内投資事業の利益率はそれほど高くないが、EDBは、国民総生産(GNP)への顕著な貢献を実現するのが次の課題としている。(ST,BT,LZ:1/22)
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