1997-01-22 ArtNo.9118
◆<星>昨年通年の往復貿易成長率5.1%
【シンガポール】シンガポールの昨年通年の往復貿易は3615億Sドルと、一昨年比5.1%拡大した。
貿易開発局(TDB)が20日発表したところによれば、昨年の成長率は1995年の13.2%を大幅に下回った。これは主に電子製品や電子関連品目に対する需要の周期的な後退に伴うものだが、石油製品を除く他の主要輸出品目も軒並み成長の鈍化を見た。
国産非石油製品輸出のほぼ70%を占める電子製品・電子関連製品輸出の伸びは前年の16.3%から4.3%に鈍化した。今年下半期には世界的な電子製品需要の回復が見込まれるが、日本、韓国、マレーシア、台湾等の供給過剰で製品の値下がりも見込まれる。
シンガポールの5つの主要貿易相手国(地域)向け国産非石油製品輸出はいずれも成長が鈍化し、特にマレーシアと香港向けについてはマイナス成長に陥った。こうした中で、インドシナ、東欧、中東、ラテンアメリカ、インド、中国、南アフリカ等の新興地域との往復貿易は昨年14.3~41.1%の急成長を遂げた。シンガポールがキー・マーケットとして注目する中国、インド、ミャンマーとの貿易はそれぞれ、14.5%、9.8%、8.8%の伸びを見た。
一方、先月の世界貿易機構(WTO)閣僚会議で採択された情報技術協定(ITA)の下、昨年の米国、日本、欧州連合(EU)、香港向けIT製品輸出を基準にすれば、シンガポールは2000年まで年間10億米ドルを節約できると言う。(ST,BT,LZ:1/21)
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