1997-01-21 ArtNo.9104
◆<星>今年はワークステーションの値下げ競争熾烈化
【シンガポール】マイクロソフトNTオペレーティング・システムに準拠したワークステーションの登場で、これまでユニックス系に支配されてきたワークステーション市場にも値下げ競争が波及しそうだ。
ワークステーションの販売を手がけるデスクステーション・アジア・パシフィックのNova Kovic氏によれば、ますます多くのアプリケーションがNT仕様を取り入れるようになり、NTワークステーションが、サンやシリコン・グラフィクスのハイエンド・ワークステーションを急追していることから、ユニックス系ワークステーションの成長は鈍化し、価格も下降せざるを得ない。3Dグラフィック・ハードウェア及びプロセッサーの普及もワークステーション市場の価格競争に拍車をかけそうだ。同氏は、今年末には500MHzアルファー・パワー・デスクトップ・ワークステーションがPC(パソコン)並みの3000米ドル(S$4200)に値下がりすると予想する。
コンパックのMark Linesch市場担当取締役によれば、同社のNTベースのプロフェッショナル・ワークステーションは現在6600Sドルで、これに対してサン・ユニックス・ワークステーションは3万Sドルと言う。
これに対してサン・マイクロシステムのライオネル・リム重役(南アジア担当MD)は、「価格の相違は、ある限度内なら、最早それほど問題ではなくなる。これまでのPCユーザーはNTベースのワークステーションに乗り換えるだろうが、ハイエンドなサン・ワークステーションのユーザーは引き続きサンの製品を購入し続けるだろう」、「PC市場における成長が鈍り、マージンが下降する中でコンパックがハイマージンのワークステーション市場に進出するのは自然の成り行き」等と指摘した。同氏によれば、昨年のワークステーション市場規模は160億米ドルに達したもようだ。(BT:1/20)
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