1997-01-18 ArtNo.9077
◆<馬>テレコム幹部、エリクソンへの契約発注疑惑に驚き
【クアラルンプル】首相に随行して訪米中のテレコム・マレーシアBhd(TMB)のモハメド・サイド重役(CEO)は16日、アンワル副首相兼蔵相により提起されたスウェーデン企業エリクソンとの契約を巡る疑惑に全面的な調査を加えると声明した。
しかしモハメド重役は、疑惑がもたれている契約の内容には触れず、調査結果の公表期日も現状では明らかにできないとしている。
MBT紙のインタビューに応じたTMB幹部は同社の入札業務は全てアブドル・アジズ・ムハマド局長に率いられる大蔵省入札局(TB)の審査を受けているとし、この種の疑惑が提起されたことに驚きを表明した。同氏によると、1992年に発注された1億4000万米ドルのAXE交換機の納入契約に疑惑がかけられている可能性が最も大きい。同契約はプルワジャ・エリクソン、プルナスNEC、ノキア、富士通に発注された総額20億Mドルのデジタル交換機納入契約の一部で、TMBは契約発注後、エリクソンへの契約枠をすぐに使い果たし、契約枠を拡大せざるを得なかった。これはエリクソンとNECは1982年に同様の契約を獲得しており、従来のサプライヤーを利用するのは安上がりで、簡便だったためである。これに対して新規サプライヤーはエリクソンおよびNECの仕様に準じる必要があった。同幹部は「異なる5社のサプライヤーに契約を発注したため、手続きが複雑化し、多くの問題が生じたが、こうした事情は大蔵省に報告済みで、今頃同問題が持ち出されたことに驚かざるを得ない」と語った。(MBT:1/17)
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