1997-01-13 ArtNo.8999
◆<星>米国BBレシオ下降は予想されたこと:アナリスト
【シンガポール】世界半導体市場の需要動向を占う目安とされる米国半導体産業協会(SIA)発表のBB(ブック・ツー・ビル)レシオは11月の1.15から12月の1.10に下降した。
BBレシオが1.10と言うことは、各100ドルの出荷に対して、110ドルの新規受注があったことを意味する。米国半導体業界の先月の出荷額は前月比2.7%増の35億2000万米ドルに達したが、新規受注は前月を2.9%下回る38億7000万米ドルだった。ドルー・ペック・オブ・コーウェン&Coのアナリストはブルームバーグに「10月と11月に購買熱が高まったことから12月の下降は予想されたこと」と指摘した。
クロスビー証券のアナリストは「電子業界にとって1997年の見通しは比較的良好で、DVDやMMXチップ等の新製品により需要の拡大が見込める」と楽観的だが、メリル・リンチのアナリストは、「MMXの売上はウィンドウズ95のそれを下回るものと見られる」、また「今年下半期にMMXチップ搭載のPC(パソコン)が登場した段階になっても、企業がPCをアップグレードしなければ、過剰在庫が顕在化し、電子業界は再度打撃を受ける可能性もある」と警鐘した。Vickers Ballasのエコノミストは「1996年は悪夢だったが、1997年は1995年レベルまで回復するだろう」としている。(ST:1/11)
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