1995-03-17 ArtNo.892
◆<星>SAe、期待裏切る19%減益報告
【シンガポール】国策企業シンガポール・テクノロジーズ・グループ傘下のシンガポール・エアロスペース(SAe)は15日、期待を裏切る前年比19%減のグループ純益2490万Sドルを報告した。同社は95年も困難な経営を予想している。
同社の1株益は8%減の8.3Sセントとなったが、ザ・エスティメート・ディレクトリーが調査したアナリストらの平均予測値は1%増の10.3Sセントだった。SAeのグループ売上は9%増の4億9300万Sドルに達したものの、税引き前利益は4%減の4280万Sドルにとどまった。SAeのゲリー・ヨー副社長は税負担の拡大、航空輸送市場の低迷、米ドルの軟化を業績不振の理由として掲げた。SAeの納税額は昨年比2倍以上の2000万Sドルに達した。これは収益率の良い複数の子会社が税率の高い国に拠点を設けているためとされる。また80%出資子会社シンガポール・エイビエーションズCoは世界的な航空機メンテナンス施設の過剰から640万Sドルの赤字を出した。SAeの航空工業ビジネスの半ばは米ドル建てのため米ドルの軟化も業績に影響を及ぼした。グループはまた一部製造業権益を手放し、730万Sドルの特別項目損失を計上した。目下同社の収益の70%が国防産業に依存しているが、長期的に国防/民事の比率を50:50にすることが目指されており、また米国、インド、中国における業務拡張も図られている。(ST,BT,LZ:3/16)
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