SEAnews 1996-12-24 ArtNo.8880

【シンガポール】クリエイティブ・テクノロジーは、Ｓ3インクやダイアモンド・マルチメディア等の異業界のプレーヤーの参入でオーディオ市場の競争が過熱する中で、ビジネス市場の潜在性に注目している。
クリエイティブのHock Leow副社長（米国拠点のマルチメディア・ユニット担当）によると、様々な職場にオーディオが応用され始めており、オフィス環境からオーディオを疎外する理由は消失しつつある。こうした中で同社としても今後ネットワーキングやインターネットへの関与を拡大する必要があると言う。
クリエイティブは、またＰＣＩ(ﾊﾟﾘﾌｧﾗﾙ･ｺﾝﾎﾟｰﾈﾝﾄ･ｲﾝﾀｰｺﾈｸﾄ)バス対応の製品開発に力を入れている。既にライバルのＳ3及びダイヤモンドはＰＣＩバス対応製品を市場に投入している。ＰＣＩバスは100mbps(ﾒｶﾞ･ﾋﾞｯﾄ秒)の広帯域に対応しているのに対して、クリエイティブの製品が依拠しているＩＳＡ(ｲﾝﾀﾞｽﾄﾘｰ･ｽﾀﾝﾀﾞｰﾄﾞ･ｱｰｷﾃｸﾁｬｰ)バスは6mbpsしかサポートしていない。例えばＳ3のＰＣＩバス対応の“SonicVibes”は単一のチップにサウンド・カード機能を搭載することにより、1万ユニット当たりの単価30米ドルと、コストも大幅にカットしている。クリエイティブのＰＣＩバス対応製品は来年市場に投入される。
一方、クリエイティブが先月のComdex Fallで発表した最新サウンド・カードＡＷＥ64は、64種類の楽器の音響を同時に発揮するポリフォニー機能の他、3次元オーディオ機能やサウンド・フォント(各種音色のﾃﾞｰﾀ･ﾍﾞｰｽ)機能を有する。(BT:12/23)