SEAnews 1996-12-23 ArtNo.8862

【シンガポール】政府は今日(12/23)午前11時から正午の間に行われる総選挙立候補届け出が完了後に投票日を発表する。
ゴー・チョクトン首相は21日野党工人党(WP)の地盤ホウガン区を訪問した際以上の方針を発表した。首相によると今回の総選挙の主題は集団選挙区(GRC)とその周辺の1人区を統合し、地方自治を実現することに有り、野党のいわゆる補欠選挙戦略は通用しない。立候補届け出の終了後に投票日を発表するのは、各選挙区の野党の布陣を見た後に期日を決定するのが目的で、奇策により戦いをリードする戦略でもある。その実、リー・クアンユー前首相も1972年の総選挙で同戦略を採用しており、これを見習ったまでと言う。
また、「主要閣僚の選挙区はほぼこれまで通りか」との記者の質問に、首相は、「シンガポール民主党(SDP)のチー・スンジュアン書記長やＷＰのレジャレトナム書記長がまだいずれの選挙区に立候補するかを発表していない現状では、与党の布陣を発表する訳には行かない」と語った。前日の南洋理工大学(NTU)学生との対話の席上提起された「公共住宅の改修計画と選挙を絡めるのは非民主的」との学生の意見に触れ、首相は「こうした意見は青年に特有の理想主義に根ざしたもので、国民の不満を反映したものとは思わない」、「政党とそのプロジェクトは分離することはできず、他の政党を選んだなら、その政党のプロジェクトを受け容れねばならない」と指摘した。一方、ウォン・カンセン内相はこの日、投票は2週間乃至20日以内に実施されると暗示した。これからすると早ければ来年1月3日、遅くとも1月9日の間と言うことになる。(ST,LZ:12/22)