1995-03-16 ArtNo.883
◆<馬>建設業成長率、今年は12.7%に:BBMB証券
【クアラルンプル】マレーシアの建設業は、一連の大型インフラ開発や住宅/商業/工業不動産の開発ブームに乗って今年も12.7%の堅調な成長を遂げる見通しだ。
BBMB証券の95年度経済報告書によれば、国民の可処分所得の増加や政府の持ち家奨励策に伴い住宅需要は引き続き旺盛で、ローコスト住宅8万戸の開発を目指す14億Mドルのハウジング・パッケージやローコスト住宅購入者のための5億Mドルのリボルビング・ファンドの創設も需要拡大に寄与するものと見られる。被雇用者積立基金(EPF)の不動産投資拡大策(不動産開発投資に基金の5%を充当)、公共開発事業の民営化(第7次マレーシア計画下の道路建設事業5件総額M$33億等)、新首都空港の建設、英連邦競技会施設の建設、軽便鉄道の建設に伴う鉄道沿線の不動産開発の活発化等はいずれも建設市況を浮揚する要因で、また重機販売税の引き下げ、ローリー/潤滑油/タイヤの輸入税撤廃は建設会社の営業コスト軽減に役立つ見通しだ。また同業界はマレーシア建設業開発局(MCIDB)の設立からも恩恵を受けられそうだ。 一方、マレーシア政府は向こう7年間に通信事業に500億Mドルを投じる計画で、事業拡張能力を有する通信事業会社は恩恵を被る見通しだ。しかし政府がこれ以上通信ライセンスを発行する可能性は薄く、また通信会社各社の大規模な通信プロジェクトが目白押しなことから過当競争や資金調達難に直面するものも出る可能性が有ると言う。(ST,LZ:3/15)
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