SEAnews 1996-12-13 ArtNo.8746

【シンガポール】シンガポールのホテル業界は、来年の客室増加率は小幅にとどまるものの、依然として旅行者の増加率を上回ると見られることから、先行きに厳しい見通しを抱いている。
今年は新たに3600室が追加され、当地のホテル客室数は12.3％の成長を遂げたが、来年は今年比4.5％(1491室)の増加にとどまり、総客室数は3万4670室になる見通しだ。
観光局(STPB)は最近今年の旅行者の予想伸び率を当初の5％から3％に下方修正したが、来年は僅かに2％の伸びを予想している。マンダリン・シンガポール幹部によると、加えて旅行者の平均宿泊日数も1991年の3.3日から昨年の2.9日に下降している。こうしたことからアナリストも業界関係者も来年はホテル客室稼働率が80％を割り込むものと予想する。
今年初9ヶ月の客室稼働率は81.7％と、昨年通年の平均84.1％を下回った。また今年初9ヶ月の平均客室料金は150.63Ｓドルと、昨年通年の平均148Ｓドルを上回ったが、証券業界筋は来年は2～8％の下降を見ると予想している。(ST:12/12)