1995-03-15 ArtNo.870
◆<馬>メイバンク、ディリバティブでUS$2億損失の噂否定
【クアラルンプル】マラヤン・バンキング(メイバンク)はベアリング事件にも関係したデリバティブ(金融派生商品)取引で2億米ドルの損失を被ったとの噂で、13日には株価が70セント値下がりしたが、同行はこうした噂を否定した。
アミルシャム・アブドゥル・アジズ重役(MD)はこの日記者会見し、「同行のディリバティブ取引は顧客の要請に基づくものか、そのポジションをヘッジするもので、投機は行っていない。もしヘッジが目的なら、仮にディリバティブで損失を出しても、キャッシュ・マーケットで利益を上げられる」と指摘、2億米ドルもの損失を出すことは有り得ないと強調した。また先週の米ドルの急落及び主要通貨に対するMドルの値下がりで損失を被らなかったかとの記者の質問に対して、アミルシャムMDは製造業者や輸出入業者とは異なりメイバンクは外国為替レートに持ち高はないと回答した。同氏は、さらにMドルは平価切り下げの危険度の大きい通貨とのフォーチュン誌の最近の報道に関して、Mドルはインフレ率も低い強固な基盤を有する(マレーシア)経済にリンクしており、根拠のない論評であると述べた。(ST,BT:3/14)
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