1996-12-07 ArtNo.8673
◆<馬>市場開放すれば国産車計画は消滅:首相
【ハーグ】マレーシアが国内自動車市場を開放し、外国車の無制限な輸入を認めるなら、国産車メーカー、プロトンは破産する他ない。
マハティール首相は5日、当地で記者会見し、以上のように指摘した。首相によれば、2000CCの日本車は米国市場で2万3000米ドル前後で売られているが、これはマレーシアの第2国産車カンチル(800CC)のそれを下回る。こうした状況下に市場開放を要求するのは、自動車を製造してはならないと言うに等しい。
異なる国には、異なる調整期間が必要で、ある種の保護措置が認められてしかるべきである。マレーシアが英国に国産車を輸出できるのは、プロトンには関税が免除され、日本車には10%の関税が課されるためである。ロイヤルティーを払って日本から技術を導入、部品も日本から輸入して製造したマレーシアの国産車がどうして日本車と競争できるのか。貿易、技術の面で優位にある国が、そのスタンダードを、これらの面で劣勢な国に強要することを、貿易の国際化と言うなら、小国の産業は破綻し、その国民は顧客の役割だけを許される他ない。全ての国に一律に関税の撤廃と市場開放を求めなくても、貿易の国際化は可能なはずである。
最も嫌悪されるべきものは差別であり、優勢な国が、劣勢な国にある種のスタンダードを押しつけ、同基準が満たせないなら、輸出してはならないと言うのは差別に当たると言う。(MBT,BT,LZ:12/6)
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