1996-12-06 ArtNo.8661
◆<馬>運輸相子息、ブルジャヤ・インダストリアル支配権益買収
【クアラルンプル】リン・リョンシク運輸相の子息、リン・ヒーリョン氏(27)が、ビンセント・タン氏のブルジャヤ・グループBhdからブルジャヤ・インダストリアルBhdの支配権益を買収、注目を呼んでいる。
しかしブルジャヤ・インダストリアルの権益買収は決してリン氏の初陣と言う訳ではなく、同氏は過去3ヶ月間に上場企業3社の権益を相次いで買収する早業を演じている。
バクン・マネージメントSdn Bhdのプロジェクト・コーディネーターを務めるリン氏によると、同氏の企業買収の最初の標的にされたのは、経営難に直面するフォト・アルバム製造会社レッド・ボックス(M)Bhdで、リン氏は9月にステラ・リンクSdn Bhdを通じて前者の10.08%の権益を買収、同社の副会長に就任した。
第2の標的とされたのは、ウィリアム・チェン氏のライオン・グループに属するアマルガ・メーテッド・コンテナーズBhd(ACB)で、リン氏は70%の権益を握るフォート・ビクトリーSdn Bhdを通じてACBの32%の権益を買収した。
そして今回、リン氏はブルジャヤ・インダストリアルの32%の権益を5億6806万Mドルで買い取った。買収の機関車とされたのは、リンクサン・アベニューSdn Bhd。リン氏がブルジャヤ・インダストリアルをどのように処理するかは明らかでないが、消息筋によると、リン氏は同社の全ての子会社を2億5770万Mドルでブルジャヤ・グループに売り戻す計画と言う。
与党連合国民戦線(NF)第2党のマレーシア華人協会(MCA)を率いるリン運輸相を父親とするリン氏は、上場企業3社の買収を通じてマレーシア経済界への華やかなデビューを飾っただけでなく、5ヶ月前にはMCAの全国大会にルンバ・パンタイ支部を代表して初めて出席、政界進出の足場も築いている。(BT:12/5)
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