1995-03-15 ArtNo.861
◆<星>前首相、領空開放多国間協定/観光管制の統一化提案
【シンガポール】リー・クアンユー上級相は13日に閉幕した世界旅行観光理事会(WTTC)の年次会議の席上、観光業の成長を促すため領空開放を規定した多国間協定を締結すること、またアジア諸国の観光業管制を統一化することを提案した。
それによると21世紀初頭10年間の国際旅行者の年間成長率は6.8%と予想され、2000年時の1億人から2010年の1億9000万人に拡大が見込まれる。しかし国際航空路の飛行便数や搭乗客数等は2国間の航空協定により規定されており、市場の需要に基づいていない。国際的に最も非効率な航空会社にのみ利益になるようなこの種の制度は改め、各航空会社が市場の需給バランスに基づき乗り入れ便数、搭乗客数、路線、価格等は決定する方式を早期に採用する必要が有る。こうした方向への努力の第1歩は先ず可能な国から多国間の領空開放協定を結び、未だそうしたアレンジを望まぬ国は準備が整った段階で参加を認めるようにすることである。また欧州連合(UE)は既に航空輸送面で加盟国間の各種の規制を解除しているが、アジア諸国も観光業関連の規制を統一化すべき時機が来ていると言う。(ST,BT,LZ:3/14)
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