1996-11-27 ArtNo.8531
◆<星>向こう10年の経済競争力に見直し:首相
【マニラ】ゴー・チョクトン首相は25日、政府は来年向こう5~10年の経済競争力を分析し、国内経済の現状に再検討を加えると語った。
アジア太平洋経済協力会議(APEC)サミットに出席後記者会見した首相によると、シンガポールの経済コストは上昇しており、包括的な見直しを加える時期を迎えている。政府は現状のみに目を奪われず、5~10年の中期的展望に立って対応策を練る。中期的競争力に影響を及ぼす要因としてはSドル高、賃貸料、労賃、他国との競争環境等が考えられる。
シンガポール経済の最近の不振は世界的な電子業況の後退に伴う周期的なもので、政府は過度に心配していない。また不況は国民の意識を引き締める効果があり、総選挙に向け与党にとっては有利と見られる。国内には複数の野党が存在し、時には一部の議席を奪われることも有るが、国家の経営さえ誤らなければ国民は与党を支持するはずである。また与党は人材収攬の面でも成果を上げており、この点でも野党を窮地に立たせている。このため与党人民行動党(PAP)はなお暫くは政権を維持できるはずと言う。(ST,BT,LZ:11/26)
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