1996-11-25 ArtNo.8514
◆<印尼>蔵相、上場企業オーナシップ上限導入説否定
【ジャカルタ】インドネシアのマリエ・ムハマド蔵相は22日、政府が上場企業のオーナーシップを最大15%に制限しようとしているとの説を否定、既存のルールは単一のパーティーによる上場企業株の所有に何等上限を設けていないと声明した。
スビャクト・チャクラウェルダヤ協同組合相は、先週火曜、スハルト大統領は個人やグループが上場企業を独占支配することを希望しておらず、上場企業の所有権の上限を15%に制限すべきだと考えていると語った。
アナリストはマリエ蔵相の発言は、政府の意図について明言はしていないが、少なくともこの種の上限規定の導入が暫時保留されたことを意味すると見ている。また観測筋は上場企業のオーナーシップの制限は、総選挙を控えたインドネシアの政治的背景を念頭において理解すべきだとしている。スハルト大統領は1990年には国内コングロマリットに最大25%のシェアを協同組合に分与するよう提案、最近はまた利益の一部を福祉基金に積み立てるよう求めた。 地元のアナリストらは、いずれにしても上場企業のオーナーシップを制限することは、市場経済に反し、資本市場育成計画に逆行するものと批判的だ。(BT,ST,LZ:11/23)
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