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1995-03-14 ArtNo.846
◆<星>経済成長率、今年も8.5~9%:JPモルガン
【シンガポール】内外の諸要因がいずれも有利なことからシンガポール経済は今年も8.5~9%の堅調な成長を遂げる見通しだ。
JPモルガン証券のBernhard Eschweiler経済研究部担当副社長によれば、米国の経済成長は鈍化しているものの、欧州経済は引き続き堅調で、日本経済も回復基調にあることから引き続き経済協力開発機構(OECD)の需要拡大が見込める。国内に関しては新年度予算案の10%の所得税割り戻しや不動産税の引き下げは二次的調整措置と言え、その他の税制措置も短期的には顕著な経済刺激効果は期待できない。しかし成長を抑制する要因も存在しない。通貨政策に関してはシンガポールの実質金利はずっと0%のレベルに有り、通貨供給も拡大し続けている。金融管理局(MAS)は最近民間部門の信用抑制措置をとったものの、貸付の成長が顕著に鈍化するとは考えられない。従って市場の流動性は依然として極めて大きい。Sドルは最近米ドルに対して値上がりしたものの、その他の主要通貨とのレートも配慮すれば、Sドル・レートの上昇率はそれほど大きくない。ビジネス環境、取り分け建設/製造業のそれは良好で、企業や投資家のシンガポールに対する信頼は益々高まっている。小売業と金融業の見通しは楽観を許さないが、前者は同業間の競争過熱、後者は世界的な金利上昇に伴うもので、いずれも国内経済全体を停滞させるほど深刻なものとは言えない。こうした点からシンガポール経済は今年も8.5~9%の成長が見込める。通産省は7.5%~8.5%の低めの予測を行っているが、もし成長率を同レベルに維持しようとするなら、金利及びSドル・レートを更に引き上げ、緊縮措置を強化する必要が有ると言う。(LZ:3/13)
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