SEAnews 1995-03-13 ArtNo.838

【クアラルンプル】多くの電子企業がシンガポールからペナンに移転しており、今後益々こうした傾向は強まりそうだ。ペナン開発公社の統計によれば、昨年末までにシンガポール企業28社がペナンに投資しており、内15社は自由貿易地区に進出している。昨年シンガポール企業はマレーシアにおける製造事業175プロジェクトに10億6000万Ｍドルを投資したが、内70％がペナンに投じられた。シンガポール企業のペナンにおける投資領域は主に食品加工、電気・電子、非金属鉱物加工、飲料、基礎金属製品に集中している。
昨年末時点でペナンには144電子工場が存在、累積23億4000万Ｍドルが投資されており、3年前の91工場7億8200万Ｍドルから、工場数で55％、投資額で200％の拡大を見た。同部門の労働者の数も91年の5万9000人から昨年の12万人に拡大、国内製造業労働者全体のほとんど半数に達した。電子製品はマレーシアの輸出の40％、ペナンの国民総生産(GDP)の80％を占め、昨年ペナンから輸出された電子製品は185億6000万Ｍドルに達した。米国電子企業インテル・テクノロジーは既に製造／研究・開発業務をペナンに移転しており、モトローラ・マレーシアのロジャー・バーテルソン重役(MD)は「ペナンのマイクロチップ産業は労働集約産業時代を卒業してコンピュータに牽引されるハイテク産業時代に移行した」と評している。(MBT:3/10)