1996-11-12 ArtNo.8339
◆<星>民間住宅価格、湾岸戦争以来初めて下降
【シンガポール】シンガポールの民間住宅価格は今年第3四半期には、6年前の湾岸戦争以来初めて2%の値下がりを記録した。
都市再開発局(URA)が8日発表した今年第3四半期の民間不動産価格指数によれば、土地付き住宅は2.1%下降、第2四半期に10.3%アップしたコンドミニアム/アパートも1.8%の落ち込みを見た。しかし商業不動産(オフィス/店舗)は0.6%、工業不動産は2.4%、それぞれアップした。 アナリストらはURA民間住宅価格指数の下降局面が少なくとも来年末まで持続すると予想、某アナリストは1986年以来10年に及んだ住宅不動産ブームの終焉と形容した。URAの同指数は1986年以来今年第2四半期までに441%アップした。同指数はこの間に1988年第1四半期と1990年第4四半期に2度だけマイナス成長に陥ったが、いずれも外的要因によるもので、続く四半期にはプラス成長を回復していた。しかし今回の落ち込みは単なる一時的な変動ではなく、長期的な市況下降のスタートを示すものとアナリストは見ている。こうした値下がりには5月に導入された不動産投棄抑制策の影響の他、不振な経済動向やエグゼクティブ・コンドミニアムとの競争も反映されている。URAのデータにはエグゼクティブ・コンドミニアムの価格は含まれていない。
URA価格指数の2%の落ち込みは、今年1~6月の10%の上昇に続くもので、昨年1年間には10.3%、94年には42.2%、93年には36%の値上がりを見ていた。(ST,BT,LZ:11/9)
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