1996-11-06 ArtNo.8283
◆<馬>英国企業Simoco、積極的な事業拡張目指す
【クアラルンプル】最近フィリップスのモービル・ラジオ部門を買収した英国拠点のSimocoインターナショナルLtdは同事業のより大きな市場シェア獲得を目指し、目下組織再編を進めている。
Simocoのイエン・マッケンジー会長が最近KLでMBT紙に語ったところによると、フィリップスのこれまでの組織編成ではモービル・ラジオ業務はより大きな部門の一部として適切な配慮が払われて来なかったが、現在は平板な組織編成となっている。これらの子会社にはSimocoテレコム・モビコムLtd(デジタル・スイッチズ)、Simocoフランス(WANトランク・システムズ)、Simocoパシフィック・オーストラリア(モービル・ラジオ・システムズ・マニュファクチュアリング)、Simocoネットワークス(世界にラジオ・サイト250を展開/評価額3000万ポンド)か含まれ、地域的にはSimocoインディア、Simocoパシフィック、Simocoヨーロッパの3部門に分かれる。例えば欧州事業を単一の企業に統合すれば、営業コストを大幅に削減できる。また各地域には合理的な市場シェア回復の目標が与えられ、このことは年率20%以上の成長を意味する。Simocoパシフィックのピーター・ベントリー重役(MD)によると、同地域にはフィリップスの少なからぬ顧客が存在し、こうした顧客の設備更新の周期は5~10年と考えられる。マッケンジー氏によると、マレーシアにおけるフィリップスのモービル・ラジオ業務は過去数年ほとんど途絶していたが、業界との密接な関係は維持されており、市場シェア回復に同社は自信を抱いている。警察、テレコム・マレーシア、タクシー・サービス、水道事業、消防所等がターゲットとされる。香港では10%のシェアを有し、シンガポール、インドネシア、インドにも強力な足場を有する。中国市場への捲土重来も図られる。また1998年にはデジタル・ラジオのオープン・スタンダード“トランス・ヨーロピアン・トランクト・ラジオ(TETRA)”をスタートさせる。同社はデベロプメント・エンジニア100人以上を同プロジェクトに投入しており、音声、データ、イメージの転送が可能な同システムにより、新たな広大な市場が出現する。同社は目下複数のクライアントと共同でTETRAのアプリケーションの開発に取り組んでいると言う。(MBT:11/5)
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