1996-11-06 ArtNo.8279
◆<星>レーザー装置のアビモ、ペナン工場閉鎖
【シンガポール】精密光学・レーザー装置メーカーのアビモ・グループは4日、3年半前に操業を開始したばかりのペナン工場(アビモ・マレーシア)を既に閉鎖したと発表するとともに、シンガポールに製造拠点を戻す方針を明らかにした。
R.クラーク重役(グループ財務担当)は、ペナン工場閉鎖の理由として人件費の高騰と高転職率を上げている。N.プレスト会長は昨年度事業報告の中で、アビモ・マレーシアの生産高の伸びは緩慢で、損益分岐点にまだ達していないが、米国顧客からかなりの受注もあり、いずれ黒字になるはずと述べており、工場閉鎖は予想されていなかった。シンガポールに製造業務を移転せねばならないような契約をシンガポール国軍(SAF)から受注したのではないかと推測する向きもあるが、クラーク氏は、SAFの暗視装置の入札に参加したが、結果は発表されておらず、ペナン工場の閉鎖とは関係ないと語った。同氏によると、アビモは今年初め、シンガポールの現有工場に隣接するリース工場をジュロン・タウン公社(JTC)から388万Sドルで購入したと言う。証券アナリストらは、アビモのペナン工場は決算書ボトムラインに貢献しておらず、シンガポールと英国を生産基地にしている同社にとってペナン工場の閉鎖は大きな後退とはいえないとしている。(ST,BT,LZ:11/5)
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