1996-11-05 ArtNo.8265
◆<星>クリエイティブ、四半期純益121%ジャンプ
【シンガポール】地場マルチメディア企業クリエイティブ・テクノロジーの9月締め第1四半期売上は4.9%減の2億8400万米ドルにとどまったものの、純益は1460万米ドルと、前年同期比121.2%ジャンプした。
クリエイティブのシム・ウォンフー会長は2日記者会見し、市場シェア拡大よりも収益性の向上を重視した戦略が奏功したと語った。同氏によれば、収益性を高めるため営業支出及び在庫の削減、新製品及び新技術の開発に力を入れた。この結果営業支出は5153万米ドルから3814万米ドルに26%縮小、インターネット、サウンド、グラフィック領域における業務拡張を通じて、業界におけるリーダーシップも一層強化されたと言う。
アナリストらは端境期の7-9月期に顕著な業績改善を見たこと、懸念された新たな在庫抹消もなかったことを好感、某筋はクリエイティブの好業績を契機に過去数四半期にわたって低迷し続けてきたマルチメディア銘柄に対する投資ブームが再現する可能性もあると指摘した。しかしINGベアリングのアナリストは今回の業績改善は主に為替差損削減によるもので、依然先行きは不透明としている。同氏によると昨年同期には510万米ドルの為替差損が計上されたが、今回は64万3000米ドルの利子収入さえ計上していると言う。(ST,BT,LZ:11/4)
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