SEAnews 1996-10-29 ArtNo.8171

【シンガポール】ディスク・ドライブ(HDD)メーカー、シーゲートのジョアル・ステッド副社長兼ＭＤは、このほどクリスマスに向けて短期的に需要が拡大するとの見通しを示したが、来年の業況には依然慎重な姿勢を見せた。
ステッド氏はＢＴ紙のインタビューに対して、同社は他のＨＤＤメーカー同様、第4四半期に需要が拡大すると見ているが、来年第1、第2四半期について語るのは早すぎるとし、「何が生じるか観望したい」と語った。現在同社が製造している製品はほとんど850ＭＢ(ﾒｶﾞﾊﾞｲﾄ)以上になっている。第3四半期には750万ユニットを出荷、昨年同期の21億4000万米ドルを僅かに下回る20億6000万米ドルの売上をあげたが、ＨＤＤ業界が設備過剰と在庫問題に直面する中では満足の行ける業績と言える。9月末時点の完成品在庫は37％減の2億3000万米ドルと、同期の売上からすれば1週間分を僅かに上回る在庫水準となっている。9月末には1.2ＧＢ(ｷﾞｶﾞﾊﾞｲﾄ)以上のＨＤＤの需要は供給を上回り、市場には供給不足が生じているように見える。現在の主流は1.2ＧＢ製品だが、来年第1四半期には1.6／1.7ＧＢが主流になる見通しだ。市場、取り分けアジアの相手先商標製造業者(OEM)は値段が同じなら3.5インチ・ドライブを好んで使用していることから、同社は今のところ5.25インチ・ドライブを製造する計画はない。また当面シンガポールでドライブ・ヘッドを製造する計画もないと言う。(BT:10/28)