1996-10-19 ArtNo.8060
◆<馬>HP社、発光ダイオードの自動車製造への応用拡大
【ペナン】ヒューレット・パッカード(HP)は発光ダイオード(LED)の自動車製造へのより広い応用の可能性を研究している。
HPマレーシアのリー・スンギー光電子工学担当取締役によると、LEDはサード・ブレーキ・ライト等の自動車信号灯領域で徐々に既存の電球に取って代わりつつある。プロトン、ニッサン、BMW、ホンダ、クライスラー、フォード、ヒュンダイは既にサード・ブレーキにLEDを使用している。他の応用可能な領域としてはテール・ランプ、計器板、サイドマーカー、シグナル・ミラーが挙げられる。HP社はこの他、交通信号、オートバイの照明装置、電光掲示板等、非伝統領域への応用も研究している。同社は最近テール・ランプ用のSNAP-LEDを発表した。フレキシブル・メタル・シート上に組み込まれたSNAP-LEDはテール・ランプをよりスリムなものとし、自動車の輪郭にフィットさせるため、トランクのスペースを拡大し、スタイルも柔軟に変更できる。また製造工程が単純化され、コスト削減につながり、耐用期間も10万時間と従来の電球の1万5000時間に比べ格段に長い。また一般の電球は耐用期間を過ぎれば使用できないが、LEDは耐用期限後も発光率が25%低下するに過ぎない。これは燐化ガリウムを用いた高性能なLEDが登場したことに伴うもので、1ワットで25ランプを点灯できる。HP社が昨年特許権を取得したSNAP-LED技術を応用した製品は来年市場に投入される。電力消費も一般の電球の4分の1で済むことから今後その使用は急速に拡大する見通しと言う。(STAR:10/18)
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