SEAnews 1996-10-16 ArtNo.8008

【シンガポール】コンクリート業界と骨材業界の間で先週行われた話し合いにより、コンクリートの値上げは当面回避できそうだ。
骨材価格が今週中に値上げされるとの噂が市場に広まっていたが、レディミックスト・コンクリート協会(RMCA)のフランシス・シム事務局長によると、同協会とグラニト・サプライヤーズ協会(GSA)の話し合いの結果、骨材価格の値上げは当面回避できるもようで、コンクリート価格も暫くは現行水準を維持できそうだ。骨材が今月後半にトン当たり4Ｓドル値上げされるとの噂に、骨材業界代表は明確な回答を避けたが、コンクリート業界側は値上げの1ヶ月前に事前通知を行うよう要求、後者はこれを受け入れる姿勢を示した。ＧＳＡのＮＦ.レム副会長は、ＲＭＣＡの要求は妥当なものでＧＳＭＡ加盟各社に趣旨を伝えると約束したが、価格は需要動向に依存するため値上げは不可避とも語ったという。コンクリート業界は昨年末から今年にかけて数回にわたった骨材の値上げを業界内で吸収してきたとしている。骨材の年間消費量は1400万トンで、うち1100万～1200万トンがインドネシアのカリムン島から輸入されている。レム氏によると、同島の骨材増産により来年までにさらに300万トンの供給が可能になるが、それまでに再度値上げがなされる可能性も有ると言う。(BT:10/15)